若田光一「自分には嘘がつけません」

2015.08.15

周りはいくらでも誤摩化せますけれども、自分には嘘がつけませんから。

若田光一

「日本食の宇宙食」若田光一

何かを目指して努力をする時には

周りから見ている者の目に映る自分は

本来の自分の姿とは限りません。

どんなに努力しても褒められないこともあれば

ちっとも努力していないのに褒められたり

勝手な想像で評価されたりします。

そして、そうした周りの目や評価は

結果が出ていたり、華やかな成果が出ると

嘘のように一気に変わっていきます。

なので、逆に言えば、結果を出したり、

華やかな成果が出すことで、

周りの評価をコントロールできます。

残念なことかもしれませんが、

周囲の評価の９割はそういうものです。

たまに、結果や成果を抜きにして

人を評価できる人がいますが少数です。

多くの人は結果が出たから頑張っていると

評価をして、結果が出なかったら、

頑張っていないとか努力不足と言います。

それは、成果主義の発想からきています。

企業というのは利益という結果を求められ、

どんな理由があっても利益を出すという

唯一絶対に思える目標があります。

本来は利益だけがすべてではありませんが

最低限にして死守しなければいけない目標

なので「利益がすべて」という雰囲気に

染まっていってしまうのです。

それ故に、利益が出ていないと努力不足だと

評価されますし、ボーナスも減ります。

確かに、結果のでない努力は努力じゃない

かもしれませんが、努力しても

結果が出てこない時はあります。

ただ、「結果が全て」という風潮があるので

多くの人は結果しか見ていないのです。

ただ、結果しか見ていない評価とは

そのほとんどが薄っぺらいものです。

その裏にある背景や努力のことは

ほとんど無視されていきます。

そういう評価を騙すことは簡単です。

結果さえ出ていればそれでいいのです。

そう考えると周囲の評価を気にしても

たいして意味がないことがわかります。

周囲の評価なんてものは結果次第で

まるっきり１８０°変わってしまうので

自分が考えていることとは違うのです。

ただ、自分自身の評価は嘘はつけません。

自分がサボれば自分が１番よくわかります。

結果が出ていても調子がよくないことは

自分でもよくわかることです。

結果や成果や収入に溺れてしまう人は

そうした外部の評価がよければ

「自分は努力して頑張っている」

という感じで周囲の評価を自分の評価にして

自分を見失いがちになります。

そんな時こそ自分を見つめ直して、

周囲の関係を整理するのがいいでしょう。

周りに嘘をつくことよりも、

自分に嘘をついて騙すことの方が悪いです。

自分を騙すといいことがありませんから。

自由
　
自分がしたくないことをしない。
そう決めて自由にできるのは
実際にはなかなかできません。
ただ、自分の気持ちに正直になると
そうするのが正しいです。
というか正しさを気にせずに
自分の心に素直になることが
とても大切だということです。